2014.9.23 Tuesiday ツイート
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 主催の
記憶の脳科学 -私達はどのようにして覚え忘れていくのか-
自然科学研究機構シンポジウムに伺いました。
その3
14:50~休憩
15:00~ワーキングメモリ:脳のメモ帳
苧阪 満里子さん 大阪大学 教授 -
様々なアプローチで脳内のお話を聞きましたが
今度は、ワーキングメモリのお話。
ワーキングメモリとは
あれ?今、何のためにここに来たんだろ?
そんな事があると思いますが、この事です。
つまり、
行動しながら、記憶する事が
ワーキングメモリです。
短期記憶とは違うんだって。
例
計算しながら記憶、話しながら記憶など
ワーキングメモリの力を調べるテストに。
Reading span test(RST)
lesspm spam test (LST)
などがあり、実際に簡単なのを会場でやってみました。
文章を音読しながら、
「」の中の言葉を覚えて、後でまとめて「」の言葉を言ってください
例 (これは筆者が勝手に考えた文章です)
「車」の中にデジタルカメラを置いて、買い物に行った。
山手線で、「渋谷」に行き、アイスを食べて買い物をして、夜に映画を見た。
スマホを家で充電をしたと思ったら、忘れてしまい、「授業」2限目の所で、友達にバッテリーを借りた。
さて「」の中の言葉は?
普通は3つ正解する方が多いそうです。
「車」
「・・・・」
「・・・」
工工エエェェ(*´Д`*)ェェエエ工工
オイラはダメだった・・・・・・
RSTは、読解力と関係することがわかっているらしいです。
瞬時の読解力が弱いみたいですね。
弱い人でも何度も読み直す行動で補っているんだって。
点数が悪い人には特徴があって
「」の中ではない所を覚えてしまう事が多いらしい。
これを制御できるか?が重要らしい。
このワーキングメモリーの中央実行系、
注意の制御システムを話して下さいました。
この先生、とてもチャーミングで
会場がより温まりました。
15:40~健忘症と認知症
森 悦朗さん 東北大学 教授 -
健忘症のお話を中心に、
様々な医学症例を元にお話くださいました。
健忘症とは、エピソード記憶の障害の事
過去の事を忘れる逆向性健忘
そして今後の事を覚えられない、前向性健忘があり
一般的には、全部どちらも発症が普通らしい。
医学的な事をお話し下さり
記憶する箇所に細い細い血管があり、ここが失敗すると・・・
お医者さんは、すっごい繊細な作業をしているんだな・・・と実感
お酒飲みの先生なようで、飲んで記憶がなくなる事を
ブラックアウト、薬剤性健忘というらしいです(笑)
認知症は記憶障害の他、
様々な機能が衰える事だそうです。
16:20~休憩
パネルディスカッション
16:30~立花 隆さん、+講演した講師陣
立花さんを迎えて会場からの質問に一人の先生が2問ほど答える形式でした。
難解な質問ではなかったので、聞きやすく
それぞれの先生の人柄も出て、すごくフランクな雰囲気でした。
様々な事をお話していたのですが
色々諸事情で、やめときます(笑)
会場が盛り上がったのは確かです!(*´д`*)
閉会
17:30~閉会挨拶 井本 敬二
自然科学研究機構生理学研究所 所長
脳科学は今後も様々な分野からアプローチしていかないといけない!
という閉会の言葉でした。
1991年時点で、脳科学の分野は
物理学で言えば15-16世紀くらいの進化しかしていなかったのに、
ここ最近、すごいんですね・・・
立花さんもおっしゃっていましたが、
本当にこの分野も目が離せません!って感じました。ヽ(´▽`)/
「文責:黒ラブ教授」